解像度高く世の中を見る方法を教わった。

人に好かれるセリフ
「私のこと、覚えていますか?」⇒「あのときお会いした○○です」

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このページはVoicy「澤円の深夜の福音ラジオ」1486回を、文字起こし・編集したものです。

【1486回】解像度高く世の中を見る方法を教わった。 | 澤円「澤円の茶話会ラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「澤円」の「【1486回】解像度高く世の中を見る方法を教わった。(2022年4月14日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

かみさんが先生になってくれた

今日はですね、仕事お休みだったんですけれども。

と言っても、ミーティングや講演がなかったってだけで、ずーっと別宅の方で書類仕事をしたりとか、物書きしたりとか、そんな感じで一日過ごしてたんですが。

ちょっとですね、お茶飲みながらカミさんと駄弁ってて、すごく良いことを聴いちゃったと言うか、教えてもらったので。

それを、共有しようかな~と思うんですけれども。

カミさんは何回か、このVoicyでも紹介してますけれども、武蔵野美術大学出身なんですね。

澤奈緒 | SAWANAO
造形作家。仏教や神道をベースとした精神世界と科学をテーマに、主に石塑粘土や古布などを素材とした立体作品を制作し、国内外で作品を発表している。2014年、IMA展にて外務大臣賞を受賞。

そして今は、魂を解放するという運動と言うかですね。

そういう取り組みをまあ、「KESHIN」というプロジェクトの名前でやってるんですけれども。

心を解放できます。アート仮装「KESHIN」プロジェクト|SAWANAO / 澤奈緒|note
制作した作品を身につけ化身となる、アート仮装活動をしています。恥をかきながら別のものになりきるのは、最高に心が解放される行為です。アダルトチルドレンの苦しみからの脱出には、これが一番効果がありました。 この効果がだんだん広まって、最近オーダーやレンタルをいただくようになってきました。馬鹿馬鹿しく見えることを全力でやりま...

当たり前ですけど、絵も、すっごく上手なんですね。

僕は、絵は、かなりヒドいんですけれども。

カミさんはまあ、「学校で、しっかり習った」ということもあって、絵がめちゃくちゃうまいんですが。

その絵を描くという時の一つのアプローチで、デッサンって言うのがあるんですけど。

そのデッサンの在り方っていうのを、いろいろ教わったんですね。

それがほんとにですね、めっちゃ参考になって。

「これ、いろんな場面で使えるな~」と思ったので、今日のVoicyのネタにしようと思ったわけなんですね。

これ何かって言うと、絵を描く時って…

僕なんかはそうなんですけど、ついつい輪郭の線をバーッと描いちゃうんですよね。

ですけど、カミさん曰く、”世の中に存在している物体・物質というものに、輪郭の線はない”という風に言い切るわけですね。

これ、「たしかに、そうだよな」ってことなんですよね。

当たり前ですけど、我々って、外側が線で括られているわけではなくって。

あくまでも、ものがあって。

それに、いろんな角度で光が当たって。

そして、それによって形が浮かび上がっているという、そういう構造なわけですよね。

ですので、デッサンというものは、それを鉛筆なんかを使って表現していくっていうプロセスになるんですけど。

輪郭で、バーッとこう線を描いちゃうっていうことは…

要するに、「この世にないものを、描いている」っていうことになるわけですよね。

もちろんですね、絵っていうのはいろんな表現方法があるので、そういう表現方法も、あるにはあるんですけど。

デッサンというのは、その物体の有り様というのを鉛筆なんかを使って表現するっていうアプローチなので、「ないものを、描いちゃイカンよ」ということなんですよね。

ですので、目の前にあるものというのを表現する時には、その在り方というものを、ちゃんと理解をして。

そして、最終的に紙の上に表現していくっていうことが必要になると。

その為には何が必要かって言うと、目の前に置かれている物体というものを、徹底的に観察するっていうことなんですよね。

そして、「ここは、光が当たっていて、白っぽくなっている」とかですね、「こことここは、光の当たり方が違うから、濃淡に随分差があるぞ」とかですね。

そういうことが、観察を通じて理解できていないと結局、絵という形で表現ができないということなんですね。

他にも、デッサンっていうのは、いろんな考え方とか、アプローチとかですね、気を付けなきゃいけないポイントっていうのがあるみたいなんですけれども。

僕はもうこのですね、「徹底的に観察をして、有り様というものをちゃんと言葉に落としていって、それを表現していく」っていうプロセスは、ありとあらゆるところで活用できるな~と思って。

「ほう、ほう」と思いながら、聴いてたんですね。

漠然と・漫然と、ものを眺めていると、ついついバーッとですね、輪郭を描いちゃうんですね。

外側の線を、描いちゃうと。

これ、僕よく言ってるんですけど、”括る”という雑な思考に通じるな~と思ってるんですよね。

とにかく、「世の中のいろんなトラブルっていうのは、雑に括ることによって起きがちなんじゃないか」というのが、最近の持論なんですよね。

例えば、ネットの炎上なんかもそうですけれども。

あれって、雑に物事を括るから、すごい反発を食らうわけですね。

例えば、「女性は」っていう風に括ると…

これ40億人ぐらい、いますからね。

それを雑に、「女性は、こうだ」って決めつけるっていうのは、”あまりにも解像度粗すぎで、思考が浅い”と言わざるを得ないということなんですね。

女性の中でも、よーく見ていくと、ほんとにたくさんの「個」がいるわけで。

40億分の1が、全部ユニークなんですよね。

そういうことを考えない限りにおいては、「何もかもが、雑に括っている」という思考から抜け出せないと。

もちろんですね、マーケティングメッセージとかっていうのを考えた場合には、「ある程度、マスで捉える」というのも必要なんですけれども。

これは、クローズアップして見るということとセットでないと、意味がないんですよね。

ですので、マスで捉えて、全体を大枠で捉えてしまって。

それを、そのまんま事実として表現をしてしまうと…

さっき言ったように、デッサンにおいて、全体を輪郭でバッと描いてしまうような、そういう表現方法になっちゃうと。

これは、デッサンとしては、成立していないということらしいんですよね。

ですので、そうやるんじゃなくって。

例えば、今日はコーヒーカップを目の前に置いて、それで、ずっとカミさんが説明してくれたんですけれども。

コーヒーカップ全体の形を知っておくっていうのは、大事ですよね。

横から見ると、お椀型なのか。

それとも、円柱形なのかとか。

そういうことを観察して、全体を把握するというのはこれ、大事なんですけれども。

更に、実際にデッサンで表現をしていくぞとなったら、「光の加減が、どうなっているのか」「自分の位置から見て、最も光が強く当たっているのはどこで、それによってどういう風に空気と一緒に一体感が出ているのか」というのが、理解できてないといけないと。

これを今、追加でちょっと説明をしてもらったんですね。

例えば、デッサンをする時に、コーヒーカップがポンと置かれていたとしたら、そのコーヒーカップを描くというのではなくって、コーヒーカップが置かれている空間全体を描くっていうのが、大事なアプローチであるってことらしいんですね。

まあたしかに、そうなんですよね。

要するに、ものがポンと置かれていて。

それは、空間の中に存在しているので。

デッサンで、その紙の中で表現する時には、その空間が切り取られて、画用紙の中で表現をされるということになるらしいんですね。

これ、めっちゃ目からウロコだな~って、僕は思ったんですね。

これ、アートにある程度精通している人だったら、”そんなことも知らないのか”って仰るかもしれないんですけど。

僕は、今日これを聴いてですね、めっちゃ感動したんですね。

”わ~、すごいな~。なるほど~、そういうことか~”って感じだったんですけれども。

おそらく、ここら辺のアート的な考え方のアプローチっていうのは、Voicyのパーソナリティーとしては、若宮和男さんが詳しいかな~と思うんですね。

若宮和男@起業家/アート思考著者/福岡女子大客員教授「価値観の凝りをほぐすアート思考ラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
起業家/アート思考キュレーターの若宮和男が、価値観の凝りをほぐしモヤモヤを楽しみながら、自分らしいいびつさやユニークさを生かす働き方や生き方のヒントをお届けします。番組の空気を知るには↓の連載がまずはオススメ! ①「アート思考」連載 ②ダイバーシティ連載 ③キャリア論連載 (uni'que ...

若宮さん、僕の知り合いなんですけれども、このアート的な思考っていうことに関しては、第一人者ですので。

もし良かったら、そちらのチャンネルなんかも聴いてもらえると良いんじゃないかな~と思うわけなんですけどね。

ということで、ものというのを描く時に、「実際には、空気全体を捉えて描く」っていうのは、なかなか奥深いと言うかですね。

ほんとに、いろんなところに転用できる考え方だな~と思うんですよね。

何か、ある問題があって。

例えば、課題があって。

社会課題とかも、そうですよね。

ビジネスにおいては、社会課題を解決するっていうのはこれ、ビジネスの有り様ですから。

その課題があって、それを解決する為には何が大事かって言うと…

その課題だけ見えててもダメで、その課題がなんで存在しているのかというですね。

課題を取り巻く全体像っていうのが、理解できてなきゃいけないし。

更にはですね、もののデッサンと違うところは、世の中で起きている課題っていうのは、時間が必要になってくるわけですね。

時間の考え方が必要になると。

もののデッサンっていうのは、静物ですから。

そこに置かれてるものを描くっていうことなので、それが動き出すっていうことは、基本はないわけですよね。

一応、カミさんにデッサンについてちょっと確認したんですけど、どうやらそういうことみたいです。

ですけど、社会課題とかってなってくると、あるものがずっと動かずに、そこにあるわけではないので。

まずその全体、取り巻く空間っていうのを理解して。

且つ、時系列でものを考えていかなきゃいけなくて。

更にですね、まだ起きていない・やってきていない未来についても思考を飛ばしていかなきゃいけないということで。

かなり多面的に考えていかなきゃいけないというところが、なかなかに奥深いわけなんですけれども。

その為には、まずは目の前で、「課題があるぞ」・「これは、課題に違いない」という風に気付いたらですね、それを徹底的に観察をして。

そして、そのものに注目する。

課題そのものに注目するというよりは、その周辺も含めて全体像というのを理解をして。

そして、その課題というものを浮かび上がらせてくるというのが、すごく重要なんじゃないかな~という風に、デッサンの話を聴きながらですね、僕は膝を打ったわけですね。

「なるほど~」って感じだったんですけど。

これは、非常に良い脳のトレーニングになるので。

おまけに、身内にこういうことを教えてくれる人がいるっていうのは、大変にですね、「これ、利用しないわけにはいかないな」って思いましてですね。

今後も事あるごとに、「ちょっと、質問攻めにしたろかな~」と思ってるんですけどね。

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