人に好かれるセリフ
「なるほど」⇒「今の話、よくわかりました」
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このページはVoicy「澤円の深夜の福音ラジオ」1479回を、文字起こし・編集したものです。
【名著を読んで改めて思った】
今日はですね、「人に動いて欲しいな~」って思った時に、思い出して欲しいことを話そうと思うんですけど。
きっかけはですね、別の企画で動画を録画してたんですけれども。
その時に、ある質問を受けたんですね。
”マネージャーを始めたばっかりで、マネジメントってのがちょっとよくわからなくって、どうすれば良いか悩んでいます”みたいな、そういう話だったんですね。
そして、そのマネージャーの方っていうのは、非常に優秀な人5人をマネジメントしなきゃいけないんだけど。
テクニカル部分っていうのは、すごく優秀だけれども。
例えば、お客さんとのコミュニケーションとか、その他の日々の雑多なことっていうのは、ちょっと気になるところがあると。
”そういう状況なんだけれども、どういう風にマネジメントすれば良いですか?”という、そういう質問を僕はもらって、それに対して答えるっていう、そういう動画だったんですね。
その時に、僕が引き合いに出した本がありまして。
もうこれはですね、多くの方が読んだことがあるんじゃないかな~と思うんですが、デール・カーネギーさんが書いた、「人を動かす」っていう本なんですね。
ほんとにですね、”名著”って言われるだけあって、ほんとにいろんなことが書いてあるんですが。
その中で一個ですね、今回ピックアップして、ちょっとお話をしたいなと思うんですけど。
これ最初、第一部の第一章に、書かれている一文なんですが。
「人を動かす原則1」なんですけど、”批判も非難もしない。苦情も言わない”ってやつなんですね。
これ、ものすごく難しいと感じる方、結構いるんじゃないかな~と思います。
というのも、人間っていうのは、他人のミスとか欠点とかを見つけるのが、すっごく得意にできてるんですよね。
他人の欠点とか、欠けているところっていうのは、めちゃくちゃ見つけやすいんですよ。
そういう風にできてるとしか、僕にはちょっと説明ができないんですけれども。
これはですね、ちょっと思い出して欲しいものが一個あって。
視力検査の時の輪っか、ありますよね?
あれ、”ランドルト環”って言うらしいんですけれども。
あれ、「丸」って認識する人って、あんまりいないのかな~と思うんですね。
要するに、”どっかが欠けている、まあなんとなく丸っこいもの”っていう印象があって、”ほとんど円である”っていう風に見る人って、あんまいなくって。
あれを見ると、スキマを探しますよね?
そして、スキマを見つけることによって、視力を測るわけなんですけれども。
どうしてもですね、ああいうスキマが空いていると、人間って、そこに目が行くんですよね。
そういう風に、できてるんですね。
「だいたい丸だから、それで良いじゃん」とは思わないということに着目をして、ああいう視力検査の輪っかができたんじゃないかと、僕は勝手に推測をしてるわけなんですけれども。
欠けているところっていうのは、目立つんですよね。
なので、目立つところを指摘するっていうのは、非常に簡単なんです。
そして、その欠けているところを指摘された人っていうのは、多くの場合において、心地良くないんですよね。
だいたい、居心地の悪さを感じたり、不愉快になったり。
あるいは…
これが、多くの場合を占めるんじゃないかな~と思うんですけど、腹が立つんですよね。
不愉快になって、相手に対して反論したくなるという状態になるんじゃないかなと思うわけです。
となると、「人を動かしたいな」と思った時に、相手の欠けているところを指摘して、”そこを直せ”って言うのは、なんか特効薬っぽく見えるんだけれども、実際のところ、ものすごく、効率の悪いこととも言えるわけですよね。
これはほんとに、僕は、めちゃくちゃ良くわかるというか。
自分を指摘されるの、すっごい嫌ですからね。
それによって、「自分の振る舞いを、謙虚に変えてゆこうじゃないか」って思うことの方が、圧倒的に少なくって、「あんたに、言われたないわ」っていう風に思うことの方が、全然多いんですね。
これ以上深掘りしていくと、悪魔の囁き(プレミアム放送)の方に、片足突っ込み始めますけれども。
謙虚であるというのは、かなり労力を必要とするわけですよね。
頑張る必要が、あるわけです。
もちろん、謙虚であることっていうのは素晴らしい結果に繋がるので、必要なことでもあるんですけれども。
ただ、それをですね、「謙虚であるのが必要なことなんだから、私はあなたに謙虚であることを求める」みたいな感じで、やたらめったら指摘をするっていうのは、ちょっと厚かましいにも程があるかな~と思うんですね。
そうやって、他人の欠けている部分を指摘しまくって、悦に入っているという時点で、その人の謙虚さっていうのは、欠片もないんですよね。
僕、こういう人、すっごいたくさん知ってますし。
もしかしたら、僕は一時、そういう人間だったんじゃないかという自覚もあるんですよね。
なにしろ、簡単ですから。
人っていうのは、簡単なところからいろいろ始めますからね。
ですので、どうしても、「ここを直した方が、良いんじゃないか」「こうした方が、良いんじゃないか」っていうようなことを、いろんな人に言ってた記憶があります。
だいたい、十数年前までかな~。
その頃からですね、実際にマネージャーになって、1・2年いろいろ努力をした結果として、「欠点を指摘するよりも、良いところを指摘した方が、結果的に人は動くな」っていうのが、なんとなく見えてきたんですよね。
実際にこれ、前職のマネージャー研修なんかでも、そういったところっていうのは、結構触れられていたし。
あと、もう一つが。
僕、スキーの指導員やってるって、何回かVoicyでもお話したと思うんですけれども。
僕自身がまあ、スキーは元々、すごい下手くそだったわけですね。
そして、たいていのインストラクターっていうのは、できていない部分を指摘して、”そこを直せ”っていう風に言うんですよね。
ですけど、「なんかこの人の教え方って、すごく良いな~」って思った人っていうのは、できてるところを見つけて、そこを評価して、その良さというのを生かす為に、”ここを、こうやって変えてみませんか?”っていう風に、提案してくれるんですよね。
そうすると、やる気メッチャ出るわけですね。
ということを、なんとなく僕は、体験をしたので。
僕が教える時っていうのは、基本的に「あれができていない、これができていない」っていうことを指摘するっていうことをやらずに、「こうやると、もっとあなたはカッコ良くなりますよ」という、そういう提案型で教えるようにしてたんですね。
結果的に僕は、教えるということに関しては、割と評判が良かった方なんじゃないかな~と思うんですけれども。
つまり、欠点を指摘するよりも、良いところを褒めて。
それを、お互いに共通認識として持つと。
そうすると、相手としては、「自分が認められた」という風に思って。
結果、モチベーションが上がる、一つのきっかけになるわけですよね。
欠点を指摘して、モチベーションが上がることっていうのは、僕は、そんなにないんじゃないかと思いますし。
これは、相当個人の資質に依ってくるんじゃないかと思うんですね。
「そういったところを指摘されたら、グッとやる気が出ますよ」っていう人も、いると思うんですけど。
これ、相当ですね、精神的にタフな人なんじゃないかと予想するんですね。
僕は、全然そんなことはないですし。
そうじゃない人の方が多いように、感じるんですけどね。
どうでしょうか?
これは、リスナーであるあなたも、自分にちょっと問いかけて頂きたいんですけれども。
ということでですね、「他者に動いて欲しい」「他の人に動いて欲しいな~」っていうのであれば、脅しをかけたりとかですね、”これをやらないあなたは、ダメだ”っていう風にして、なんかネガティブな指摘をするよりも。
”これをやったら、あなたはもっとカッコ良くなる、素敵になる、良い人だと思われる、周囲からの評価が高くなる。なぜならば、あなたは既に素晴らしいからである”みたいな論調の方が、なんかいろいろとプラスになる可能性があるかな~と思うんですよね。
ちなみに、ウチのカミさんはですね、「大いなる実験」という風に称して、僕のことをやたらめったら褒め倒すってのをやってたんですけど、結果的にいろいろとうまくいったんですよね。
すごーくうまくいって。
結果、会社辞めて独立してもですね、収入は下がるどころか、むしろ、すごく上がりましたし。
そして、活躍できるようなフィールドっていうのも、グッと広がりましたし。
ほんとに、良いこと尽くめなんですよね。
他人を褒めまくるっていうのは、結果的には、もしその人に元々大した能力がなかったとしても。
僕も含めて、ですね。
そういうタイプも、化ける可能性があるということなんですよね。
マジックワードに、なるんです。
なので、欠けている部分を修正させるよりも、良いところというのを徹底的に褒めて、気が向いたら欠けているところっていうのを埋める。
そういう時間の使い方を、してもらっても良いんじゃないかな~と思うんですね。
ということで、今日は、「人を動かす」。
人に動いてもらう為に大事なことは何かと言うと、欠点をやたらめったら指摘したりとか。
もちろん、非難したり、罵倒したりということをするよりも、褒めまくってですね。
良いところを指摘して。
そして、もし何か提案するんだったら、”こうやったらもっと良くなって、あなたは素敵な未来が待ってますよ”。
そんな言い方をすると、良いんじゃないかなと思います。
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