何でもかんでも「ポンジスキーム」と決めつけるのは危ない

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このページは、Voicy「大河内薫マネリテ戦略室ラジオ」2022/7/28分を、文字起こし・編集したものです。

何でもかんでも「ポンジスキーム」と決めつけるのは危ない | 大河内薫@お金の教育「大河内薫マネリテラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「大河内薫@お金の教育」の「何でもかんでも「ポンジスキーム」と決めつけるのは危ない(2022年7月28日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

今日は、何でもかんでも「ポンジスキームだ」と決めつけてしまうのは、ちょっと思考力が足りなさ過ぎるよねという話です。
Web3とかNFT、ブロックチェーン・仮想通貨・暗号資産。
こういう話をしていると、「人からお金を集めて配当を出して、最終的にはババ抜きになるからポンジスキームですよね?」とTwitterで言っている方がいたりする。
実際そうであることもあると思いますが、ポンジスキームではないんですよね。
Web3・暗号資産・ブロックチェーン・NFTにおいては、ポンジスキームに位置づけるのにはちょっと無理があるな~と思いますね。
なので、今日はポンジスキームの定義も改めてしつつ、話を展開していきたいんです。

まずポンジスキームとは、何でしょうか?
皆さん、説明できますか?
ポンジスキームは、まずお金を集めるんですね。
そしてその集めたお金を一切運用しないで、そのまま配当と偽って投資家にお金を分配することなんですよね。
極めて純度が高いです。
一旦集めたお金には手をつけないで、そのまま戻す。
自転車操業的なものなわけですよ。
じゃあなんで枯渇しないのかと言うと、新規ですね。
新規投資家がどんどん増えている限りは、ポンジスキーム運営元のお金はどんどん大きくなっていくわけです。
じゃあポンジスキームはいつ弾けるかと言うと、新規投資家が減ってきて「なんかお金が増えなくなってきたな~」というところでドロンと逃げていくわけですね。
これがポンジスキームなわけですよ。
これは投資詐欺として本当に主流中の主流で、100年以上経ってもまだ伝統的な投資詐欺として、この世に知れ渡っているわけですよ。
とにかく、お金を集めまくるというのがポンジスキームの最初なわけですね。
で、集める時の謳い文句が「ものすごい利回りで配当を出しますよ」なんですよ。
だから投資家は、最初恐る恐る”本当に配当がもらえるのか?”と言って、お金を渡すわけですね。
そして本当に、利回り通りに配当が出る。
”月5%の利回りで配当を出します”と言って、出るわけですよ。
「え!本当に出るんだ」⇒「ヤバイね」⇒「次の月も出るじゃん」⇒「じゃあもっとお金を入れよう」となって、ドロンなわけですね。
運営は何をしているかと言うと、営業と分配。
これしかしていないわけですよ。
預かったお金は、別に何にも使っていないんですね。
横流ししているだけなんですね。
これがポンジスキーム。
じゃあNFT・暗号資産・ブロックチェーンゲーム・何となくWeb3でお金が増えそうな投資(投機)はポンジスキームなのかと言うと、ポンジスキームではない。
だってポンジスキームは、集まったお金をそのまま流用することだから。
そして配当と偽って、投資家に渡すことだから。

例えば、NFTはどうでしょうか?
「このNFTを買った方には、配当を出します」というNFTがあって、そのNFTを発行している運営元が集まったお金をそのまま配当しているんだったらポンジスキームだと思うんですけど、そんなNFTがこの世にあります?
ないですよね?
NFTは発行元がOpenSea等に並べて販売をしているわけだけれど、その後の投資家達の利益は自分の売買益じゃないですか。
そして、発行元がNFTの値段をつけているわけじゃないですよね?
投資家達がNFTの値段を、自分達でつけているわけじゃないですか。
そこで利益が出たり損失が出たりするわけですから、ポンジスキームなわけがないんですよね。
ポンジスキームの定義は「集まったお金を純度100%(何もしない)で投資家達に戻す」「それを配当と偽って人を集める」。
これ通りのNFTがあるんだとしたら、見てみたいです。
僕はそんなものないと思うので、Web3の領域では「ポンジスキーム」という言葉一つで片付けられるプロジェクトがなかなかないんですね。
じゃあどういうものがWeb3の領域でもポンジスキームになるのかと言うと、今言った通りですよ。
お金を集める。
そしてメチャクチャな配当が出る。
最後にドロン。
こういうものは、あるにはあるので気を付けて欲しいんですけど、基本的には少ない。
他にはブロックチェーンゲームもありますが、当然これも運営がお金を集めているわけですよね。
ブロックチェーンゲームの母体はNFTになっていて、僕がVoicyで何度も話している「歩いて稼ぐ」という謳い文句のSTEPNというブロックチェーンゲームがありますけれど、これも運営がNFTを発行しているわけですよね。
そこで皆お金を出してNFTを買って、ゲームをスタートするわけですよ。
この瞬間は、お金を集めていますよね?
その集まったお金を純度100%で「歩いて稼ぐ」の部分に充てているのであればポンジスキームなんだけど、そんなことはないですよね。
例えばSTEPNというプロジェクトであれば、運営は集めたお金で何をしているかと言うと、マーケティングをしたりシステム開発をしたりしているわけですよ。
そして運営の主たる収入は、ゲーム内通貨の取引手数料。
だから自分達のアプリ内で、収益構造ができているわけですよ。
そしてまたスポンサーもついているわけだから、スポンサーからもお金をもらっているわけですよ。
ここまでくると、全然ポンジスキームじゃないですよね。
当然パッと見は、ポンジスキームに見えるんですよ。
「歩いて稼ぐ」STEPNというブロックチェーンゲームは、NFTを発行してお金を集めている。
そしてすごい利回りが出ている。
どんどん人が集まってくる。
どんどん運営は、お金が手に入っている。
しかし利回りが落ちてきた。
大丈夫か?
この文脈だけで言うとメチャクチャポンジスキームっぽいんですけど、プロジェクトの中身をちょっとでも見れば、それがポンジスキームであるかないかは、すぐわかるわけですね。
当然、結果的にポンジスキームっぽく見えちゃうものはありますよ。
最初にお金を集めることが、本当に多いからね。
だから勘違いされやすいんですけれども、わからないのであればわからないなりに黙っておいた方が良いかな~と思いますね。

ポンジスキームじゃないものに対してポンジスキームであるって、メチャクチャ失礼な話ですからね。
だってポンジスキームは、正真正銘の大犯罪ですから。
それをやっていない真っ白な人・プロジェクトに、”ポンジスキームですよね?”と言うのは失礼すぎるでしょ?
いきなり何の疑いもないのに、”あなた、犯罪者ですよね?”と言われたらどう思いますか?
だから何かよくわからないものが目の前に現れた場合は、ひとまず静観する。
そしてしっかりと学ぶことが、どれほど重要かということですね。
特に新しい領域は、誰もわからないことがあるからね。
今までの文脈・法律・スキームでは、全く説明のつかないものがこれからもたくさん出てきますから。
「あれ、全然わからない」「けれど、ポンジスキームっぽいな」と思ったとしても、それを決めつけるのではなく、まずは学ぶという姿勢が大事なのかな~と思います。

僕も「これって結局、そういうことだよね」と勝手に思い込んで決めつけちゃうことがあるんだけど、なるべくそういうことはしないようにしていますからね。
僕とVoicyリスナーさんとでお互いを監視し合って、そういう姿勢を見せないように新しいものには寛容な気持ちで、まずは学ぶ姿勢を見せていきたいな~と思います。
今後とも、一緒に学んでいきましょう。

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