“会社という組織”と”巷で語られるコミュニティ”の決定的な違い

人に好かれるセリフ
「ついでにお願いね」
「この件も追加でお願いできますか?」

ー---------------------------------------

このページは、Voicy「大河内薫マネリテ戦略室ラジオ」2022/7/31分を、文字起こし・編集したものです。

"会社という組織"と"巷で語られるコミュニティ"の決定的な違い | 大河内薫@お金の教育「大河内薫マネリテラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「大河内薫@お金の教育」の「"会社という組織"と"巷で語られるコミュニティ"の決定的な違い(2022年7月31日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

今日は、「当事者意識」・「自分事」がキーワードです。
会社という組織形態と、巷で溢れているコミュニティ。
僕もオンラインサロンやVoicyリスナーコミュニティを持っていますけど、そのコミュニティと会社組織の違いを言語化していきたいと思います。

例えば僕のVoicyを聴いてくれているリスナーさんの中には、たぶん会社に勤めている方もたくさんいるんですよね。
何となく僕のデータ上では、おそらく40~50%ぐらいが会社員じゃないかな~と思います。
会社員経験者となれば80~90%になってくるかな~と思うんですけど、何を隠そう僕だって会社員経験者なわけで、税理士法人に就職して勤めていた。
僕も雇われて、税理士業務をやっていた時期もあったわけですよ。
その時に「僕は、この会社の一部である」「会社を背負って誇り高く会社のために生き、そして働いていたか」という当事者意識があったかと言うと、なかったんですよね。
税理士として独立することが自分の中で決まっていたからというのもあるんだけれど、確実に給料を頂いて淡々と仕事をこなして…と、僕は思っていたわけです。
今日は、それが良いか悪いかという話ではなくて。
体感なんだけれども、そういう人はおそらく多数派なんじゃないかな~と思うんですね。
まとめると、会社という組織形態、経営者と従業員。
従業員は、その会社が自分事になってないケースが多いんではないかというのが今日の文脈ですね。

一方で、コミュニティがある。
そしてコミュニティという言葉を、最近いろんなところで語る人が増えてきた。
ネット上での影響力、あとは数もどんどん増えてきたかな~と思います。
一人一人のメンバーに当事者意識があるのかと言うと、コミュニティによるというのが正解だと思うんです。
基本的にうまく回っているコミュニティは、一人一人が当事者意識を持っていると思いますね。
当然、そのコミュニティのために生きるみたいな人はあまりいないと思うんですけど、そもそものスタートは強制されるものじゃないんですよ。
コミュニティは出入りが自由で、自分の意思で居続けているわけですね。
一方で、会社組織は自分の意思で居続けるわけなんですが、半ば強制的みたいな部分もあるじゃないですか。
「この会社を辞めてしまったら、働き口がない」「働き口がなかったら、収入がない」「じゃあ、もうここにいるしかない」というケースもありますよね?
これは自分の意思ではあるんだけれど、ちょっと違うところに理由があるわけですよ。
これが、組織体の強さを大きく変えるファクターなんだと思います。

僕もオンラインサロンとVoicyリスナーコミュニティの長をしているわけですけど、「ここに入って、皆頑張ってくださいね」「絶対○○しなきゃいけないですよ」と強制したことはないんですよ。
皆勝手に入ってきて、勝手に出ていく。
そこにいる間は皆さんコミュニティの理念を語り、理念を共有し、自分事になっている方が多いと思うんですよね。
そして当事者意識の強い人が多ければ多いほど、それに比例してコミュニティの結束力が強くなっていくわけです。
VoicyパーソナリティのイケハヤさんがNinjaDAOというコミュニティをやっていますけど、そのコミュニティメンバーは非常に当事者意識が強いですよ。
「NinjaDAOを盛り上げよう」「そこでやっているプロジェクトを盛り上げよう」。
とにかく自分事として、あの場で生きているわけですね。
ああいうコミュニティは、やっぱり強いんですよ。
一方で、会社組織はそういう方が少ないからね。
なかなかうまく回っていない。
会社という形態は難しいな~と思うわけです。

そしてここからがある意味で本題なんだけれど、昔は会社もそういう従業員を守れていたんですよ。
当事者意識がなくて、自分事になっていない。
でも仕事はしっかりと、淡々とこなしてくれる。
そういう人間に給料を払う。
ある種、win-winだったわけですね。
でも体力がある一大企業でない限り、そういう社員を守り切れなくなったわけです。
ぶら下がり社員・窓際族みたいな、本当に何もしなくても給料がもらえる人達が世の中に存在するんですよ。
「存在していた」という過去形になるかもしれないけれど、大きな上場企業に行くと本当にいるんですよ。
「一日中、この人何もやっていないな~」という人がいるんですよね。
でも、そういう人達に給料を払っているのは会社なんですよね。
ただコロナ禍においてどの企業も苦しくなって「そういう人達は、さすがにゴメンね」となったんだけれど、当事者意識がない淡々としている従業員も守りづらくなっているな~と。
そういう会社が増えてきたんじゃないかな~というのが、僕の印象なんですね。
やっぱり経営者としては当事者意識、会社のことを思って良いことも悪いことも言ってくれる人が良いんですよ。
仕事ができる・できないを超えた話ですね。
仕事・スキルは並なんだけれど、会社の思いを汲んで・会社の状況をしっかり把握して、自分が属する会社に対してしっかりとした意見を言う。
それは別に、ネガティブな意見でも良いんですよ?
「ここをこう改善しないと、この会社はダメになりますよ」というようなことを言ってくれる人ね。
そういう人が求められているんですね。
そういう人が一番、その会社に残れる可能性があると思います。
そういう人だったら、経営者は「面倒を見たいな」と思うはずなんです。

僕達は、自分の人生を生きているわけですよね?
自分の家族と、家族の家計簿。
皆さん、これに対しては出入りを真剣に考えると思うんですよ。
収入と支出、そして未来に渡ってのお金の貯め方・投資戦略。
全てが自分事で、全てに当事者意識を持って真剣に考えると思うんですね。
一方で、会社には当然そこまでできないんですね。
それは、わかるんですけど…
でもあまりにも、その意識が希薄な人が多いかな~と。
今までは守り切れたんだけれど、もう守り切れないな~という会社は結構多いんじゃないかな~というのが、税理士としての体感ですね。
”あなたの人生を会社のために捧げ、会社のために生き、そして死ね”と言っているわけではないんですよ。
会社という組織形態に関わっている人達は、会社も苦しいんだということを一人一人理解しなきゃいけないんですね。
そして正論で、会社の弱点を指摘をしてあげること。
「ここを改善した方が良いですよ」「ここはとっても良いところなので、もっと伸ばしていきましょう」「エンドユーザーからこういう声が聞こえてきています」「社長、それに対して議論をしましょう」。
こんなことを言ってくれる従業員は、どんなに苦しくても「面倒を見たい」と思うわけですよね。
そしてそういう人達が多ければ多いほど、その組織は強いかな~と思うわけです。

オンラインコミュニティと言われるオンラインサロンや、僕のVoicyリスナーコミュニティとかに、当事者意識がある人は少なからずいるわけですよね。
だからコミュニティは強い。
会社組織はこういう強さを模範にして、それをお手本にして「会社がどうあるべきか」を経営者だけではなく従業員もしっかりと考えなければ厳しいかな~と思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました