ないモノねだりビジネス()

人に好かれるセリフ
「私はそんなこと言ってません」
「私はこのように認識していました」

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このページは、Voicy「大河内薫マネリテ戦略室ラジオ」2022/8/20分を、文字起こし・編集したものです。

ないモノねだりビジネス() | 大河内薫@お金の教育「大河内薫マネリテラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム
音声放送チャンネル「大河内薫@お金の教育」の「ないモノねだりビジネス()(2022年8月20日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

今日は、「ないモノねだり」の話です。
少なくとも僕は、「ないモノねだり」をしているわけですね。
小っちゃい頃は直毛で、髪の毛が硬くて太くて全然決まらない。
パーマをかけたらちょっと良い感じになるのかな~と、パーマに憧れを抱いていたわけです。
きっかけは美容師の一言だったんですけど、僕は小っちゃい頃から何となくゆるふわパーマ・ナチュラルパーマに思いを馳せていたわけですから、「パーマ、かけてみようかな~」という感じで今に至るんですね。
全然、ゆるふわパーマじゃないんですけど(笑)
でも今は、これがトレードマークになってしまって、逆「ないモノねだり」ですよ。
元々持っているものに、思いを馳せていたりするわけですよね。

僕の親戚は元々天然パーマで、直毛に思いを馳せていたりするわけです。
だから「ないモノねだり」は、ビジネスになり得るよねと。
だって今の話、全部お金が発生するじゃないですか。
パーマをかけることも、かけたパーマを元に戻すことも、天然パーマを縮毛矯正するのにもお金がかかるわけです。
「ないモノねだり」は、隣との比較もしくは自分との比較なわけですよね。
隣の芝生は青く見えるわけだから、「ないモノねだり」をビジネスの中でデザインしてあげれば良いわけですよ。

じゃあ、どうすれば良いか?
なかなか具体的なものは出てこないんですけど、既存のものなら伊達メガネ。
これも「ないモノねだり」から発生していると思うんですよね。

古くからメガネは、目の矯正に使うわけじゃないですか。
目が悪いから、あるいは老眼だからこそメガネをかける文化だったんですよね。
少なくとも僕が小っちゃい頃は、伊達メガネは流行っていなかった。
けれども、ちょっとオシャレにメガネをかける人もいるな~と僕は思っていたんですよね。
僕がコンタクトにしたのは中学二年生の時なんですけど、それまではメガネをかけていて。
全然カッコよくないんですよね。
でも、何かカッコよくかけるヤツもいるな~と思っていたんです。
そしてコンタクトにした後に、サングラス・伊達メガネを太陽の視線から目を守るものではなく、目を矯正するものではなく、オシャレとしてかける人が増えてきた。
雑誌でもそれをよく見るようになって、「俺はメガネを元々かけていたのに、かけなくなったらそういうメガネが非常に羨ましくなったな」「オシャレのために、もう一回メガネをかけようかな」と思ったわけですよ。
これは、誰かが仕掛けたわけですよね?
当然「『ないモノねだり』をしている人間に、メガネを差し出してやろう」という感じでビジネスを仕掛けたわけじゃないんですけど、結果的に「隣の芝生は青い」「ないモノねだり」というところにお金を出せば、それが手に入るという構造がビジネスになった。

話していて思ったんですけど、生活必需品ではないですよね?
「ないモノねだり」だから、既にあるものは満足しているべきなんですよ。
つまり、ちゃんと余裕がある。
全うな生活をしている。
僕なら「コンタクトをしててまで、もう一度メガネをかけたくなる」とか、「パーマをかけていて、もう一度直毛に戻したくなる」とか。
結局、隣の芝生が青かったり、「ないモノねだり」だったりするわけですよね。
ないから、欲しくなる。
だからどこまでいっても、ちょっとした娯楽だったりするんですよね。

日本人が「ないモノねだり」をしやすいかどうかは統計が取れてないのでわからないし、体感でもそんなことはないんですけど、日本発最高の「ないモノねだり」は、コスプレなんじゃないかな~と思いますね。
皆さん、経験ありませんか?
特に男性(笑)
僕世代(30代)の男性じゃなくても良いですけど(笑)

メチャクチャ不謹慎ですけど、小っちゃい頃に「骨折して三角巾で腕を吊っている人をカッコいい」と思ったことありませんか?
「ケガしている人、カッコいい」と思ったことありませんか?
これもまさに「ないモノねだり」の最高潮だったんじゃないかな~と思います。
なくて良いんだよ?
「なくて良いんだけど、欲しい!」みたいなもの。
でもそれは、コスプレで叶うわけじゃないですか。
何にでもなれる。
コスプレイヤーがなっているものは、ないものだらけでしょ?
自分にないもの、その中でものすごく欲しいものをとにかく敷き詰める。
その成果物が、コスプレだと思うんですよね。
今はコスプレイヤーという仕事があるわけですから、「なりたい自分になる」と言うよりは「お客さんに受けるものを選ぶ」こともあるんでしょうけど……

”日本だけが賑わっている”と言われる、ハロウィンパーティー。
ハロウィンにコスプレをするのは、日本独特の文化だったりするわけです。
そこで、なりたい自分になるわけですよ。
「ないモノねだり」を叶えるわけですよね。
そこには、やっぱりお金が落ちるんですよね。
だってなりたい自分になるには、お金がかかるわけだから。
念じれば変身できるものでもないからね。
だから、それはビジネスになっている。

無理やりビジネス的にまとめると、よく古典的な販売商品として「こんなものを売ると良い」というものがある。
特にインターネットのように顔が見えない消費者と販売者の間で、非常に親和性があるものの中に「悩みを解消する商品」があるわけですよ。
例えば髪の毛が薄くなってきたから、毛生え薬。
髪の毛に栄養を与えるようなものを売りましょうと。
こういうものは、対面では買いづらいかもしれない。
他に似たようなもので、コンプレックス・悩みを解消するもの。
例えばダイエット食品。
僕だったら店頭で買うよりは、通販で買えるんだったらそっちの方が良いかな~と思うわけですよ。
だから、悩み・コンプレックスを解消する商品を売る。
「これがビジネスの基本になるよね」という話は、よくあるわけで。
そうすると悩み・コンプレックスを探しにいくのが、販売者・ビジネスマンとして大切なわけです。
そこに「ないモノねだり」も加わるんじゃないかな~と。

似ているようで、ちょっと違うんですよね。
悩みやコンプレックスではないから。
たとえそれがなかったとしても、順風満帆に生きているんです。
でも、「ないモノねだり」で欲しくなるもの。
例に挙げたものが適切かどうかはわからないですけど、直毛に対するパーマとか、裸眼でも良いのにメガネをかけてみたくなるとか。
あとは五体満足なのに、骨折で腕を吊っているのがカッコよく見えた少年時代。
そういうところに、ひょっとしたらビジネスチャンスが転がっているのかもしれないな~と。

”悩みやコンプレックスを解消する商品を売りなさい”というのは古典的によく言われていることなんですけど、その応用として行き詰まった時に「ないモノねだり」に着目することは突破口としてアリなのかもしれないな~と、自分で喋っていて思いました。
参考になれば、幸いです。

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